2022.02.24

症例29:コロナウイルス性肺炎

部位
モダリティ
<臨床情報>
80代 男性
検査目的:コロナウイルス陽性発覚後、無症状で入院。数日後に熱発。

<診断>
新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)

<所見>
両側胸膜下、気管支周囲などにすりガラス影を認めます。
前回画像では見られず、新たな病変のようです。新型コロナウイルス(COVID-19)として矛盾しません。

<解説>

COVID-19とはcoronavirus disease 2019(2019年に発生した新型コロナウイルス感染症)を略した言葉であり、SARS-CoV-2と呼ばれるウイルスが原因で起きる感染症。2019年の終わり頃の発生を皮切りに、世界中に感染が拡大している。

一般的な症状は、発熱、咳および倦怠感。重症化も一定程度認められ、呼吸困難を引き起こすことがある。高齢者や高血圧、糖尿病などの基礎疾患を持つ場合には、感染によって重症化するリスクが高くなる。

 

<画像の解説>

  • CT
    CTは胸部単純X線撮影と比較して肺炎の早期診断や合併症の有無、鑑別診断に有用。しかし、CTの診断能には限界があること、CT検査室での感染拡散のリスクなどもある為、十分に考慮しCTの適応を判断することが重要。

典型的な所見

  1. 初期は片側性ないし両側性の胸膜直下のすりガラス影、背側または下葉優位
  2. 円形の多巣性のすりガラス影
  3. 進行するとcrazy-paving patternやコンソリデーションなどの割合が増加
  4. 器質化を反映した索状影の混在

 

 

非典型的な所見

  1. すりガラス影を伴わない区域性の浸潤影
  2. 空洞、境界明瞭な結節・腫瘤
  3. 小葉中心性の粒状影、tree-in-bud appearance
  4. 胸水(重症例ではみられることがある)

<まとめ>

  • 典型的な所見では、片側性ないし両側性の胸膜直下のすりガラス影、背側または下葉優位、円形の多巣性のすりガラス影
  • 非典型的な所見ではすりガラス影を伴わない区域性の浸潤影
  • 特徴的なCT所見が報告されているが、他のウイルス性肺炎や特発性器質化肺炎、慢性好酸球性肺炎等の他疾患とのオーバーラップがあり、有病率の小さい集団においては、偽陽性例の影響が高い。
参照:日本医学放射線学会新型コロナウイルス感染症肺炎の臨床
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