症例12 メッケル憩室炎

症例12 メッケル憩室炎

<疾患の解説>

メッケル憩室は,真性憩室(消化管の壁の全ての層が突出したもの)であり,は比較的頻度の高い消化管奇形で、一般集団の約2%。卵黄腸管が閉鎖せずに生じる異常。回腸の腸間膜対側に生じた先天性の袋状構造で構成される。通常、回盲弁から100cm以内にみられる。しばしば異所性の胃組織,膵組織,またはその両方を有する。多くの人は無症状で経過することが多い。出血,腸閉塞、炎症(憩室炎)などがみられる。診断は困難であり,核医学検査とバリウム検査や他の画像検査を行う。

<画像の解説>

回腸壁から突出する腸管様構造物の肥厚と異常増強効果、周囲脂肪織濃度上昇

<診断と治療>

診断方法:核医学検査、無線式のカプセル内視鏡検査、および小腸内視鏡検査、CT
診断は困難な場合が多く、検査は症状によって対応。合併症を併発した場合,急性腹症として外科的治療の対象となる。

参照資料:MSDマニュアル メディカルノート 術前腹部造影 CT で診断した Meckel憩室の2例