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2022.06.30

【第75回】外部講師による勉強会

テレラジオロジーグループでは、月に2、3回ほど外部から放射線科医をお招きし、勉強会を開催しています。

画像や解剖学についての理解を深めるため、もし自分が当直だった時に遭遇したらどういう対応をすればいいのかも考えながら、時に自分で画像を動かして医学生の皆さんは参加しています!
スタッフも勉強のため参加させていただいています。

今回のテーマはイレウスについてでした。
イレウスといえば、勉強会が開催され始めたころにメインで講義していただいたものなので、初心に戻った気持ちで勉強会を受けました。

イレウスの定義は『腸管の連続性拡張+腸液貯留』

イレウスの定義は『腸管の連続性拡張+腸液貯留』です。
腸液が貯留しているということは、どこかで閉塞しているということ。それを解決せずに、夜間緊急外来へやってきた患者さんを帰してはいけません!
イレウスで大切なことは、拡張している腸管を追うことです。連続性で拡張しているということは、普通の腸管の状態ではないので閉塞している部分まで追えます。

鳥のくちばしのような口径差はbeak signという閉塞の目印になります。
画像はAxialとCoronalを二つ並べて見ていくのが大事。

拡張腸管の両端が閉塞した状態をClosed loopといい、絞扼性イレウスの一つです。緊急外科へコール!!
絞扼性の原因は90%以上がClosed loopだそうです……

イレウスは大まかに、

・絞扼性⇒入院して翌日亡くなっている可能性がある。※血管障害がある場合
・それ以外か

と分けられます。

また、イレウスと誤嚥性肺炎は合併することもあります。
腹痛で来ている場合、画像を見るときは肺野条件も嘔吐し誤嚥をしていないか、しっかり確認することが大切です。

また、beak signとは急な口径差のことで、緩やかに見えなくなるのは自然虚脱です。
片方だけのbeak signはclosed loopではない。つまり絞扼性ではない!
beak signが一か所、腹壁、または術部にひきつれているものは癒着性イレウスと呼ばれます。

 

肝内の門脈ガスは腸管気腫から起こっているのかも?

肝内の門脈ガスは腸管気腫から起こっているのかもしれません。
類似する病態は、

・pneumobilia(胆道気腫)胆道系の術後
・処置後(総胆管結石のドレナージ)
・逆行性胆管炎の可能性

などがあります。ただ、取りすぎの可能性もあるので注意が必要です。

☆門脈ガスか胆道気腫かの違い→血流の流れが逆
胆道気腫:肝門部に近い位置に集まってくる
門脈ガス:末梢の方へどんどん詰まっていく

・腸管気腫⇒水よりも背側に空気がある/壁の中に空気がはまり込んでいる
⇒消化管内圧の上昇持続
⇒腸管壊死→外科的に手術しないと危うい

上腸間膜動脈(SMA)で吸収したものが上腸間膜静脈(SMV)で返っていく
栄養が吸収される場合は壁から吸収される⇒門脈のなかを伝って肝臓へガスがいく
※腸管気腫と脂肪織の毛羽立ちが混在するケースも

麻痺性イレウス

麻痺性イレウス=腸管がうまく動かないから閉塞している!

麻痺性の原因
・薬剤性(神経系/特にパーキンソンなど、精神科系/向精神薬全般)
神経内科、精神内科の薬は長期にわたって飲み続ける=腸管の動きが悪くなる
・腹部のope後(消化器外科)
・炎症

まとめ

イレウスの定義は『腸管の連続性拡張+腸液貯留』
鳥のくちばしのような口径差はbeak signという閉塞の目印
拡張腸管の両端が閉塞した状態=Closed loop
肝内の門脈ガスに注意!
麻痺性イレウス=腸管がうまく動かないから閉塞している

 

個人的には、腸管気腫のくだりがすごく分かりやすかったです。
取りすぎにならないよう、しっかり画像を見ていきたいと思います。

 

投稿者:しょこやま

 

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