症例2.遠隔画像診断事業:症例紹介<足底線維腫症>

症例2.遠隔画像診断事業:症例紹介<足底線維腫症>

遠隔画像診断事業スタッフより、勉強の為、これは!?と感じた症例を、定期的にブログでご紹介していきます。
今回は、「足底線維腫症」についてご紹介します。

今回も弊社数十万件もの症例の中で、わずか十数件の症例、「足底線維腫症」についていろいろと調べてみました。

<臨床情報>
60代女性
右足底部軟部腫瘍の疑い
昨年末より右足底部の腫瘤を自覚。徐々に増大している印象有りとのこと。腫瘍の局在と性状の評価目的
<所見>
足底筋膜に約1.5cm程度の紡錘形腫瘤影を認めます。T1強調像、T2強調像ともに低信号であり、
線維成分の豊富な病変と思います。足底線維腫症を疑います。

足底線維腫症とは、足底の結合組織(足底腱膜)の良性の増殖性腫瘍で、足の裏にしこりができ、親指を足の甲へと引き足を脚に向かって上に曲げると最も分かりやすくなります。
多くの患者は、手のひらにも「しこり」があり、第4中手指節関節に位置する場合が多いです。
足底線維腫症の診断は、足の診察結果に基づいて下されます。

体重を支えるときに痛みを引き起こすほど「しこり」が大きくならない限り、足底線維腫症の治療は意味がなく、痛みが出る場合は靴の中に装具を入れ、しこりから圧力を分散して取り除くのに役立つことがあります。

    引用文献:MSDマニュアル

足底部のしこりは触知できるので、歩いた時などに違和感に気づくことも多いと思いますが、解剖の知識と合わせて、画像的にどう見えるのか、正しい理解を心がけたいと思います。

投稿者:うえの