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2020.07.07

症例1.遠隔画像診断事業:症例紹介<脂肪硬化性粘液線維性腫瘍:Liposclerosing myxofibrous tumor>

遠隔画像診断事業スタッフより、勉強の為、これは!?と感じた症例を、定期的にブログでご紹介していきます。

症例1.「脂肪硬化性粘液線維性腫瘍:Liposclerosing myxofibrous tumor」です。

弊社数十万件もの症例の中で、わずか十数件しかありませんでした。私も今回初めて知った病名でしたので、勉強がてら調べてみました。

<臨床情報>
年齢/性別:30代女性
主訴:右大腿骨軟部骨腫腫瘍疑い
検査目的:右股関節に動き始めに痛みあり。XP上、右大腿骨頚部に骨腫像。骨辺縁に硬化像はあるが、骨壊死のような濃淡はなし。採血・生化学では異常なし。
<所見内容>
大腿骨頸部~転子部、近位骨幹の中心部に主座を置く、境界明瞭な腫瘤性病変を認めます。T1強調像で低信号で一部に高信号、T2強調像で等信号~高信号が混在する病変です。病変の主座、内部性状から、Liposclerosing myxofibrous tumorの可能性を疑います。経過観察は必要です。

脂肪硬化性粘液線維性腫瘍:Liposclerosing myxofibrous tumor(以下LSMFT)とは、大腿骨近位部に好発する稀な線維性骨病変のことで、良性病変だけど、10~16%の症例で悪性転化を生じるため、切除検体の組織像の詳細な検索や長期に及ぶ経過観察が必要とのことです。病変は、偶発的に発見される可能性がありますが、ほとんどの患者は漠然とした長期にわたる痛みを持っており、患者の約10%が病的骨折を急性的に示している、とのことでした。

また、「脂肪硬化性粘液線維性腫瘍」という病名にもかかわらず、MRIでは明確な脂肪成分は見られないそうです。

LSMFTの悪性転化は非常にまれですが、骨肉腫への変化が最も一般的だそうです。潜在的な悪性形質転換のために、病変は、好ましくはMRIによるフォローアップイメージングが必要です。症候性病変または間隔が変化した病変には、外科的切除が必要と記載されていました。

引用文献:Bone and joint Imaging

 

滅多にみない病変だからこそ、知識として頭に入れておきたいと感じました。

投稿者:うえの

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